キャンプの醍醐味といえば、なんといっても焚き火ですよね。パチパチとはぜる音を聞きながら、揺れる炎を眺める時間は何にも代えがたい癒やしのひとときです。
しかし、一歩間違えれば、その小さな炎が私たちの愛する豊かな森を焼き尽くす「林野火災」の原因になってしまうことを忘れてはいけません。
今回は、焚き火を安全に楽しむための基本と、ベテランキャンパーこそ知っておきたい「焚き火をやめる勇気」についてお話しします。
知っておきたい「林野火災注意報・警報」のサイン
天気予報やニュースで耳にする「林野火災注意報」。実はこれ、自治体(気象庁や都道府県)が「今、森が燃えやすい状態ですよ!」と注意を促しているサインなんです。
| 種類 | どんな状態? | キャンパーが取るべき行動 |
|---|---|---|
| 林野火災注意報 | 数日間雨が降らず、空気が乾燥した時に発表 | 焚き火台から火の粉が飛ばないよう細心の注意を払う。 |
| 林野火災警報 | 注意報よりさらに乾燥し、強風が予想される時に発表。 | 焚き火の中止を強く推奨。炭火料理も控えるのが無難。 |
東京消防庁では林野火災警報を以下の表現で説明しています。
気象庁が強風注意報を発表し、かつ、以下指標のいずれかをみたす場合に発令します。
・前日までの3日間の合計降水量が1mm以下、かつ、前30日間の合計降水量が30mm以下である
・前日までの3日間の合計降水量が1mm以下、かつ、気象庁が乾燥注意報を発表している
※特に「風」は焚き火の天敵です。空気が乾燥している日の強風は、火の粉を遠くまで運び、枯れ葉への引火を招きます。
万が一に備える。持っておきたい「安心ギア」
最近は、機能性とデザインを両立した防炎グッズが増えています。「自分だけは大丈夫」を「もしもがあっても大丈夫」に変えてくれる、編集部おすすめのギアをご紹介します。

- 1. 焚き火シート(スパッタシート):地面への熱を遮断し、落ちた火の粉の延焼を防ぐ必須アイテム。シリコンコーティング加工のものなら素手で触ってもチクチクせず快適です。
- 2. 火消し袋(アッシュキャリー):火消し壺よりもかさばらず、炭を安全に持ち帰るための袋。空気を遮断して鎮火させる仕組みで、炭捨て場がないサイトでも重宝します。
- 3. 難燃ブランケット・ポンチョ:火の粉が飛んでも溶けにくい「燃えない素材」のウェア。お気に入りの服を守るだけでなく、万が一の際の「防火布」としても役立ちます。
- 4. スティック型消火具:キャンプに携帯しやすい300g前後の消火具が登場しています。スプレー感覚で使え、使用後に周囲が汚れないタイプがキャンパーには人気です。
「今日はやめておこう」は、最高にかっこいい判断

キャンプ場に到着して、風がビュービュー吹いている。あるいは、地面がカラカラに乾いていて落ち葉が山積みになっている……。
そんな時、「せっかく来たんだから」と無理に火を熾すのは禁物です。
「今日は風が強いから、ランタンの灯りで静かに過ごそう」
そう判断できるキャンパーこそ、自然を愛し、守る力を持った本当のプロだと私は思います。焚き火ができなくても、夜空の星を眺めたり、美味しいキャンプ飯をゆっくり味わったり、楽しみ方は無限にありますから。
自然への敬意を込めて。今週末も、安全で素敵なキャンプライフを!
