インタビュー取材
篠沢大滝キャンプ場は大武川の最奥地に位置するキャンプ場。とはいっても中央道須玉インターから約20分程度というアクセス良好なキャンプ場です。便利な場所でありながら、山と川と森のすべてを味わえる贅沢な環境のキャンプ場です。
キャンプ場について車を降りると、まず滝を流れる水の音、川の音に包まれます。森、山、川、それぞれの魅力が詰まった篠沢大滝キャンプ場に到着です。
篠沢大滝キャンプ場の始まり
篠沢大滝キャンプ場の2代目オーナー、宮川典久さん。常に真剣にキャンプ場とキャンパーさんのことを考えて、日々忙しく過ごしているオーナーさんです。
創業は30年以上前になりますから、ここら辺では最も古いキャンプ場の一つです。先代オーナーが立ち上げたキャンプ場で、私がここを継いだのが10年前くらいになりますが、実はキャンプ自体はまだまだ私は初心者です。昔からキャンプ場の手伝いで夏休みはなかったので、どちらかというとキャンプはつらいイメージ(笑)。バイクが趣味なのでソロキャンプを始めましたが、一番初めにキャンプしたのが装備不十分の極寒キャンプ(汗)でした。やっぱり初めてのキャンプの印象って大切だと思います。宮川さん
その経験があったからか、急な寒さにも安心できるよう毛布をレンタルで準備してくれていたり、キャンプ初心者でも安心して過ごせるポイントがいくつも篠沢大滝キャンプ場にはあるんですね。
でもキャンプって人生の楽しみ方の質が変わってきますよね。焚き火を見て過ごす時間とか、『火って大切だな』って感じること自体がすごいと思うんです。そんなキャンプという環境を提供出来て、喜んでもらえるのは幸せなことだと思います。宮川さん
篠沢大滝
キャンプ場の名前の「篠沢大滝」はキャンプ場のすぐ隣にある滝のことですか?
実はキャンプ場わきにある砂防ダムの滝ではないんです。先代がキャンプ場の奥の山に入っていき、たまたま発見して命名した滝のことなんです。落差も100メートルくらいあって、簡単に行けるところではないですが、かなり迫力ある綺麗な滝なんですよ。宮川さん
写真で見ると本当にきれいな滝。いろんな季節に行ってみたくなるようなところですね。
大武川に隣接するキャンプ場
山、川、森、すべてに囲まれる環境が篠沢大滝キャンプ場の魅力。キャンプ場についてまず初めにわかるのが、水の音のBGM。すぐ隣にある大武川は、子供たちにも大人気のプレイスポットです。
夏場は本当ににぎわいますね。何年か前に整備されて、小さいお子さんでも安心して遊べるところもあります。宮川さん
山々を観ながら綺麗な水での水遊びは、子供多たちにとっても最高の思い出になります。
森のグラデーションを全身で感じることができるキャンプ場
魅力二つ目は、四季折々の表情を見せる森。取材したシーズンは、新緑が驚くほど透き通った緑の美しさを見せる春と美しいゴールドの世界に包まれる秋です。
雪はそんなに深い土地ではないですが、新緑から、紅葉、雪景色まで、四季を存分に感じることができるキャンプ場だと思います。宮川さん
キャンプ場の木々だけでなく、ところどころ開けたところから見える山々を考えると、すべてのシーズンでの森のグラデーションを観てみたくなります。
木々と川の音に包まれるサイト
篠沢大滝キャンプ場は大きくエリアが第一と第二に分かれています。大武川を観ることができるサイト、星空が良く見えるサイト。気持ち良い木々と川の音に包まれるゆったりとしたキャンプを楽しめます。
甲斐駒ヶ岳を臨む立地
本格的な登山のベースキャンプとして使われるキャンパーさんもいらっしゃいますよ。宮川さん
大武川最奥地に位置する篠沢大滝キャンプ場からは、登山に行かなくても甲斐駒ヶ岳をはじめ、山々の美しさを眺めることができます。この山々が新緑のグラデーションから始まり、紅葉になっていく姿は一見の価値ありですが、それだけでなく、夕日から夜の星空に移り変わっていく様は、天気さえければどのシーズンでも魅力的ですよね。
満点の星空も
天気が良ければ美しい天の川を観ることもできます。
キャンプ場駐車場あたりなど、昼間のうちに星空観察スポットを探しておくのもお勧めです。
グループキャンプの受け入れ態勢
林間学校や、企業研修に使われることもある篠沢大滝キャンプ場はグループキャンパーさん向けの体制が整っています。ファミリーキャンパーさんやソロキャンパーさんと、グループキャンパーさんをどのようにバランスとって運営されてきているのか教えていただきました。
グループキャンプ向けのサイトを別に設けて、ファミリーやソロキャンパーさんと分けるようにしています。それでも皆さんが安心して過ごせるように夜も見回りをしっかりとするように、スタッフみんなで協力しながら運営してきています。宮川さん
グループ向けオートキャンプエリアは全部で6種類。各エリアは通常のキャンプサイトとは別なエリアに分けてることで、ファミリーキャンパーさんたちとのバランスをとっています。もちろんだからといって夜中まで大騒ぎはマナー違反です。
ファミリーからグループまで対応の宿泊施設
篠沢大滝キャンプ場の宿泊施設は、通常のファミリー向けバンガローだけでなく、大型の宿泊施設もあり、様々なキャンプスタイルを楽しむことができます。また各施設にはバーベキュースペースも確保され、雨天でもバーベキューを楽しむことができます。さらに、建物裏側には水路があり、夏場は涼しく過ごすことができるのもポイントです。
バンガロー
篠沢大滝キャンプ場のメインエリアには、綺麗なバンガローが並びます。各バンガローはウッドデッキもついていて、雨天でも安心して過ごすことができます。また、バンガロー前にはバーベキューを楽しむスペースも確保され、さらに各棟がランダムに立っているため、プライベート感もばっちりです。
集会場
大宿泊人数30名、日帰り利用50名収容可能な「集会場」。林間学校、企業研修などに利用できる超大型施設です。
篠沢山荘
20畳のダイニングと2つの和室、お風呂も備えた篠沢山荘。サークルや企業研修などでの利用にお勧め。
六角ハウス
10人用バンガロー「六角ハウス」は、文字通り六角形のバンガロー。他にない独特の建物が面白い。
丸木ハウス
子供に大人気のロフトがついた12人用バンガロー「丸木ハウス」。
美駒ハウス
2つの部屋からなる「美駒ハウス」。2ファミリー、グループに人気の10名用バンガロー。
充実の設備
リニューアルされたトイレ
バンガローエリアとオートキャンプ第1サイトのリニューアルされたトイレは、驚くほど綺麗。オートキャンプ第1サイトの方はウッド調でキャンプサイトに馴染むデザイン、バンガローエリアの方はモダンなデザイン。もちろん洗浄機付き。
篠沢風呂
大人気の水遊びを考えて、篠沢大滝キャンプ場ではお風呂も準備されています。お風呂にはシャワーなども設置されているので、タオルだけ持ってサッパリ。早い時間は家族風呂として貸切に、遅い時間は銭湯方式。貸切風呂は特に人気なので早めの予約確認がお勧めです。
コインシャワー
お風呂だけでなくコインシャワーも。管理棟に併設されていて、こちらも清潔感ばっちり。ドライヤーもついてますよ。
コインランドリー
水遊びでびしょびしょになった水着やTシャツなども洗濯できて重宝されているコインランドリー
炊事場
場内数か所にある炊事場は広々使えて便利。日帰りデイキャンプのバーベキュー設備もあります。
「まだまだ未完成のキャンプ場」
キャンプ場がオープンしてから30年以上経ち、これだけ整った設備と大自然のバランスが取れているキャンプ場ですが、まだまだ”未完成”とのこと。
常にこのままでよいのかということが不安ですし、どこをどうしたらより良くなるかを考え続けて、いまだに寝られない日々です。すべての区画ごとに、よりキャンパーさんが喜こんでくれることがないか考えてて、思いついたら忘れないよう枕元にもいつもメモをおいて書くようにしています。そんなことをしていると毎日なかなか寝られなくなっちゃって(笑)宮川さん
でも正直小さいころからキャンプ場が身近にありすぎて、ここの魅力はキャンパーさんから教えてもらうことの方が多いんです。『夕焼けがあたった山にドラゴンみたいな木が飛び出ててとってもかっこいいよ』、『どこどこから見る星空が最高だよ』とか、『あそこにカブトムシがたくさんいた』とか。そういった声を聴くと、今のこの環境を維持していきたいと思うと同時に、より気持ちよく過ごせるようにしていきたいっていう思いが強くなりますよね。宮川さん
管理棟エリアから見える山の稜線に一つだけぽつんと飛び出したドラゴンの頭のような形の木があります。あるキャンパーさんが”ドラゴンツリー”と命名。夕日にあたるととっても幻想的に見えるそうです。
子供たちが朝から笑っている声を聞くと、もうこの上ない気持ちになりますよね。この上ない最高のご褒美です。そんな子供たちが家族のように『また来たよ』ってリピートしてくれて、大きくなって、そして彼らの子供を連れてきたっていうこともありますし、キャンプ場をやっててよかったなって実感できます。
自分が小さい頃はキャンプ場の手伝いが嫌で、キャンプが嫌いでしたが(笑)、今では喜んでもらえる環境にかかわれているというのが本当にありがたいですし、それを共有して一緒に頑張っているスタッフの皆さんがいることにも感謝しています。宮川さん
取材後記
一言に、山と川と森のすべてを楽しめるキャンプ場といっても、なかなかここまでの環境が揃ったキャンプ場は見つかりません。というのは、篠沢大滝キャンプ場では、そのすべてを「同時に」楽しむことができるからです。雪の残るアルプスをバックに、近くの山の緑のグラデーションを川の音を聞きながら同時に楽しむことができます。
また各施設の整備の行き届いているところも篠沢大滝キャンプ場の魅力です。リニューアルされたトイレや、貸切利用が出来るお風呂だけでなく、各サイトが綺麗に保たれています。小さいころキャンプの手伝いをさせられていてキャンプ場が嫌だったという宮川オーナーですが、少し離れた視点があるからこそ、各サイト、施設をこだわって維持されているということが実感できました。
「人生の岐路に立った時、行き詰ったら一息入れに来てください。リフレッシュして、真っ白になって帰ってくれれば」というメッセージを最後に頂きましたが、この環境でゆっくり出来れば本当に自分にリセットできそうです♪篠沢大滝キャンプ場は、オールシーズンで来てみたくなるキャンプ場の一つです。
取材:2018年5月~
基本情報・クチコミ
篠沢大滝キャンプ場【予約・口コミ】 篠沢大滝キャンプ場があるのは南アルプスエリア、山梨県北杜市。数多くのキャンプ場がある中でも、大武川最奥地に位置するロケーションが特におすすめのポイントです。自然に囲まれ、キャンプ場に来たキャンパーさん以外に通る車はほとんどありません。とはいえ、日帰り温泉も車...
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